化学物質過敏は中毒 

Blog カナリヤの声

“やはり、化学物質による健康障害は中毒の一症状と認定された記事が出ました。

“化学物質過敏は中毒 病名リスト登録 健保適用可能に (毎日10月2日)

「化学物質過敏症」(CS)について、厚生労働省と経済産業省の外郭団体・財団法人医療情報システム開発センター(東京都文京区)は1日、電子カルテシステムや電子化診療報酬明細書(レセプト)に使われる病名リストに登録し、「詳細不明の物質の毒作用」に分類したことを明らかにした。CSはこれまで、精神疾患や気のせいと診断されるケースもあったが、中毒の一症状と公式に認められた。(化学物質市民問題研究会ウェヴ情報より)

(財)医療情報システム開発センターが、標準病名マスターの追加を発表しましたが、その中に化学物質過敏症が加えられました。ICD-10 の分類コードは、T65.9(その他及び詳細不明の物質の毒作用)です。

<カナリヤの見解>

今年1月に各都道府県に配布された厚生労働省の研究班の報告書というシックハウス対策マニュアルの中に掲載された「化学物質過敏症は心因性」を示唆する内容はどうなるのか。京都カナリヤ会で11月7日講演の津田秀敏先生は、著書「医学者は公害事件で何をしてきたのか」の中で、水俣湾で漁れた魚を食べた住民に出てきた症状を「当初に食中毒と診断していれば、長期に亘る甚大な被害を食い止めることができた」と当時の対応を指摘されています。また、今年の公害等調整委員会の広報紙ちょうせい2月号で、CSに関する報告書が発表され、その中で有識者ヒアリングとして京都大学大学院 法学研究科教授 潮見佳男先生から提出された「化学物質過敏症及びシックハウス症候群に関する法律上の取り扱い及び訴訟等の状況」の中で示された公正な見解が反映されていると考えられます。 そして、ここに至るまで10数年間に亘って、訴え続けてきた発症者や、その支援団体の苦難の叫びに、国は、多額の研究費を投じながら、なぜ、もっと早く対応できなかったのかと検めて思います。

<私たちの願い>私たちは、設立時から「化学物質による健康障害の症状は中毒の後遺症だ」と伝えてきましたので、今回の告知は然りと納得しながらも、この先は早急に診断基準が確立されなければ、発症者は救われないと考えています。

**京都カナリヤ会では、当初より農薬はじめ揮発溶剤、煙草や殺虫燻蒸剤など有害化学物質に曝されて健康障害を発症した人を「患者」ではなく「発症者」と呼称しています。それは、投薬治療で治癒する症状を病気とする現在の医療において、投薬の効果が未解明の化学障害は病気の範疇ではなく、また、有害化学物質に曝された時に発症する状況にあっては、常に患う病態の「患者」とは違うという考え方からです。治療法についても、衣・食・住など個人の予防策では防ぎきれない、発症に至るレベルの化学剤の使用は、住宅、学校、職場などの生活環境と社会全体で使用を削減することにかかっていると考えています。よって、国が「化学物質の安全性を管理し使用を規制する」「安全なものに代替する」ことが早急に求められる実態であると捉えて、その願いを「化学物質規制法案」の成立を目指す連携の輪に連ねています。